
秋になると公園や庭、公道沿いなどでよく見かけるようになる「ハチ」。
その中でも「クロスズメバチ(別名:クロスズメ、地蜂)」は、見た目が地味で小さいのに、とても攻撃的な性格をしています。
子どもが外で遊ぶ機会が増えるこの時期、注意しておきたいポイントをまとめました。
※写真の公園は内容とは関係ありません
クロスズメバチってどんなハチ?
クロスズメバチは黒っぽい体に黄色い模様があり、スズメバチの中でも小型。
足先まで白いのも特徴です。
土の中や古い木の根元などに巣を作ることが多く、地面近くを飛ぶハチを見かけたら要注意です。
ハエやアブは停滞して飛ぶことはできませんが、クロスズメバチは空中で停止しながら飛ぶことができます。
体長は1〜2cmほどで、アシナガバチよりもずんぐりした印象。
比較的おとなしい性格で、刺激を与えなければ基本的に攻撃をしてくることはありません。
ただし、巣を土の中に作ることがあり万が一巣がある場所を踏んでしまったりすると、攻撃をしてくることがあるので、思わぬ被害に遭う恐れもあります。

活動時期とよく見かける場所
- 活動のピーク:8月〜10月
- 巣を作る場所:地面の中・切り株・庭の隅・公園の植え込みの中など
- よくいる場所:森林や緑地などに多く見られます。庭の土の中や屋根裏、床下、壁の中などにも巣を作ることもあります。
秋は巣を守る時期のため特に気が立っており、攻撃的になります。
小さな子どもが「ハチだ!」と気づく前に刺されてしまうこともあるので注意が必要です。
子どもと遊ぶときの注意点
① 地面近くを飛ぶハチを見たら近づかない
クロスズメバチは地面の穴に巣を作ることが多いため、
どんぐり拾い・砂遊びなどのときに遭遇するリスクが高いです。
見つけたらすぐその場を離れましょう。
② 明るい色の服を着せる
黒い服はハチが攻撃対象とみなしやすいです。
できるだけ白やパステルカラーの服・帽子を選びましょう。
③ 甘い飲み物・お菓子に注意
ジュースやアイスなどの甘い香りにもハチが寄ってきます。
屋外では飲み物にフタをする・飲み終わったらすぐ片づけることを習慣に。
④ ハチを見ても、振り払わない
思わず手で追い払いたくなりますが、これは逆効果。
刺激を与えると攻撃される可能性があります。
静かに離れることが一番の安全策です。
刺されたときの応急処置
クロスズメバチの毒性は比較的低いとされていますが、刺されると強い痛みや腫れを伴います。
早急な処置をすることが何よりも重要です。
- すぐその場から離れる:仲間が攻撃してくることもある
- 刺された場所を流水で冷やす:流水でよく患部をつまみながらしぼり洗いして、毒を少しでも出す。「ポイズンリムーバー」があれば速やかに使用する。
- 毒を口で吸い出さない!:感染リスクあり
- 経過観察:刺されたところ以外に腫れや蕁麻疹が起こったり、息苦しくなるなどの全身症状が出た場合は、速やかに病院を受診する必要があります。
親ができる予防のひと工夫
- 公園や庭で地面の小さな穴を見つけたら、ハチの出入りがないか観察しておく
- 巣を見つけたら自分で処理せず、市区町村や駆除業者へ連絡
- 家庭菜園や庭遊びをするときは長袖・帽子を基本に
まとめ
秋は気候もよく、自然遊びが楽しい季節。
でも、ハチたちにとっても「子育ての終盤」で気が立つ時期です。
外遊びのときは、
- 地面の様子に気を配る
- 黒っぽい服を避ける
- 甘い匂いのものを持ち歩かない
この3つを意識するだけでも、かなりリスクを減らせます。
安全に秋を楽しめるよう、親子で「ハチを見つけたらどうするか」を話しておくのもおすすめです。


