「子どもが物を投げる」
これは育児中のあるある行動ですが、ただの「わがまま」ではありません。
実は発達の大切な“プロセス”でもあります。
投げる理由は主に2つある
① 好奇心・探究心としての投げる行為
1歳半〜2歳前後になると、子どもは
✔ 物の重さ
✔ 音や反応の違い
✔ 投げた後の結果
といった“感覚と因果”を学び始めます。
投げることで
体の動かし方(運動発達)や
空間理解、因果関係の理解 を広げているのです。
こうした実験の繰り返しの中で、学びを積み重ねていきます。
② 言葉で言えない感情表現としての投げる行動
まだ言葉で気持ちを表現できない時期、
投げるという行動が
「イヤ」「もう終わりにしたい」
という気持ちのサインになることもあります。
言葉が追いつかない時期は
感情を体で表すしかないのです。
怒らずに対応する3つの方法
ここでは、実際に私が日々の育児で意識している対応方法を紹介します。
対応1 「投げてもいいものを変える」
子どもが物を投げたい欲求そのものを
否定しないのが大切。
だからこそ
✔ 投げてもOKな柔らかい物(布ボール、軽いぬいぐるみ など)
を用意します。
柔らかく、安全な物であれば
子どもは安心して探索行動ができます。
これは発達支援の視点からも効果的です。

対応2 「投げる前に止める・注意をそらす」
投げそうな気配を感じたら
✔ 手に持っている物にそっと手を添える
✔ 短い言葉で別の行動を提示
「この車かっこいいね!」「ここに入れてみようか」
といった声かけで
注意を違う方向へ誘導します。
これは子どもの体験欲求を満たしつつ、
安全に関わる方法です。
対応3 「投げてしまったら、怒らず気持ちに寄り添う」
すでに投げてしまった後は、
グッと堪えて怒らないことがポイント。
✔ 投げた物は淡々と拾う
✔ 子どもの気持ちに寄り添う
「今は◯◯したかったんだね」
という短い言葉で肯定的に返すこと。
この時、長く叱ったり
「どうして投げたの!」と責めたりするのではなく
感情に寄り添いながら、安心感を与える対応が大切です。
作業療法士としての視点
感情が強くて投げてしまう時、
大人が叱っても
学びにはつながりにくいことがあります。
それは、
子どもにとって行動=感情の出口であり、
まだ言葉で表現しきれないからです。
だからこそ、
「投げる前」の誘導と
「投げた後」の落ち着きある対応で
子ども自身の気持ちと体験を全面的に支えることを目指します。
まとめ
“投げる”はただの困った行動じゃない
✔ 好奇心・遊びとしての投げる
✔ 言葉にできない気持ちの表現としての投げる
この2つの理由が重なっている行動だからこそ、
「怒らずに、寄り添いながら」対応することで
子ども自身の発達も安心感も両方を支えられるのです。
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